更新日記2006.10.28　SNSから

しばらく何も書くことがなかったが。
うちのゴク潰し若干一名が猫インフルエンザに罹患して臥せっている。
注射を打ってもらって、ようやくカサカサになっていた鼻先に潤いが出てきた。これで五千五百円也。こないだ尿道結石用の高価な餌を買ったところだ。
なんと金のかかる奴なんだろう。ペットには健康保険も介護保険もないので、財布を直撃するのである。
この男、外へ出ればそこらの野良と一戦交えては叩きのめされて戻ってくる。
十歳、体重七キロ、技のキレもスピードもないから必ず負ける。
一度は完敗したショックで押し入れの奥に引きこもって一週間ほど出てこなかった。
とにかく連戦連敗だから「曙太郎」と改名させたが、カッコ悪いので人前ではその名を呼ばない。ベランダに出ては近所猫に向かって「わぉーん、ワォーン」とまるで知性のないラヴコールをするし、油断していると障子にじょんじょんじょんとマーキングをぶっかける。
一番似ているのは、田中啓文の鬼畜ホラーで暴れまくる反吐の出そうな珍獣だ。
家族の目さえなければ事故死を偽装した安楽死で葬ってやりたいのだが、なかなかそのチャンスに恵まれない。機会がないまま、余計な病気にかかられては不意の出費を被ってしまう。
じつにじつに痛恨の極みたるオ猫さまだ。
今日は先代の猫の十一年目の命日。わずか半年の生命であった。
朝から庭に線香を絶やさない。人であれ猫であれ夭折者は悼まれるのが常だ。
早く今のヤツも線香を捧げて手厚く送ってやりたいのだが、惜しまれない者ほど長持ちするというからな……

「SNSから」となっているのは、Mixi のことで。
始めたきっかけは、教えていたゼミの学生に諭されたから。
「先生もSNSくらいやらないと、世の中に遅れるよ」あるいは「一人前になれないよ」などと。
その結実が、６点ほど記事に残っていたのである。