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2002年に読んだ本ベスト

2002年に読んだ本ベスト

 

1 なぜ書きつづけてきたか なぜ沈黙してきたか 金石範 金時鐘 平凡社
2 猫と庄造と二人のおんな 谷崎潤一郎 中央公論社
3 吹雪物語 坂口安吾 筑摩書房

 

なぜ書きつづけなければならないのか、そしてそのテーマが同じ重みをもって、しかし逆の牽引に、強い断念としてありつづけねばならなかったのか。金石範と金時鐘。二人の文学者がこうしたテーマを正面から語り合うのは、たぶん最初にして最後になるだろう。この国の文学においては、敗戦後の一時期を例外として、意識にのぼることもなかった基底的な命題。それが二人の、老境をむかえた在日朝鮮人によって検証される意味は重い。

新刊ニュース2003.1

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