遺書注釈
10年後の注釈
「遺書」というページは、気まぐれでつくった。2006年の7月。思わせぶりな「隠しページ」のリンクをつけたものだった。
見つけて読んだ人の感想は、おおむね不快だと言っていた。趣味が悪い。
そのとおりだ思う。
本気ではないけれど、まるきりのジョークでもない。
しがらみがなければ……。
この頃に、懐古的な記録ページを多くつくっている。こちらのほうは、趣味が悪いとは言われなかったようだ。
今だからこそいえるが、何を隠そう、余命は一〇年くらいか、という見通しに凝り固まっていた。暗い見通しは、病気直後のもの。とはいえ、それを修正できる材料はないままだった。
この年度くらいが半ば過ぎの、折り返し点だと思えていた。そこから脱けだすことが出来なかった。
一〇年という時間枠で大体のことを片づけ、課せられた「仕事」を完成させようと計画した折り返し点にきていた。月日の経つのは速い。
回顧と整理の作業は、その一端だった。
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