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ランキング2025

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ミステリマガジン2026年1月号

①スケープゴート ダフネ・デュ・モーリア
②眠れるアンナ・O マシュー・ブレイク
③穢れなき者へ マイクル・コリータ
④欲望の大地、果てなき罪 ピエール・ルメートル
⑤闇より暗き我が祈り S・A・コスビー
⑥9人はなせ殺される ピーター・スワンソン
⑦スパイたちの遺灰 マシュー・リチャードソン
⑧沈黙 アン・クリーヴス
⑨デスチェアの殺人 M・W・クレイヴン
⑩マーブル館殺人事件 アンソニー・ホロヴィッツ

 個人的には、前半は、デュ・モーリアの年だった。
『スケープゴート』のような作品を、いったいどうやったら書けるのかーー。
 マルセル・エイメの『第二の顔』と、似ているといえば似ているが、エイメの場合は、設定の「異次元」を様々にとりだしてみせる。
 デュ・モーリアの場合は、「別世界」の豊穣な物語をくりひろげてくれる。
 そういえば、エイメもデュ・モーリアも、かつての『異色作家短編集』の一冊で知った特別の作家なのだった。
「自分もこんな小説を書けたら……」という憧れに惹かれた。しかし、まるごと「模倣する」以外にどう書いていいのかわからない。
 わからないままに、人生の大半は通りすぎていってしまった。
 今なら「生成AI」に書かせてみる、といった選択肢もあるのだろう。だが、「生成AI」にたいしては、個人的には、興味よりも恐怖が先立つ(大変なものを、この「人類世紀」は発明してしまった)。自分の身を護りたいので近寄らない。
『眠れるアンナ・O』は、デュ・モーリア的な作品といえそうだ。こんな設定でミステリが書けることに仰天した。

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