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更新日記2002.03.20

更新日記2002.03.20

某日。
e-novelsの臨時総会に出席してきた。総会というか、東京分科会。
四月から体制が変わること、それに沿って更新方法も変更を余儀なくされること、ならびに運営方針と運営精神について、などが議題にあがった。


e-novelsは形式的には、株式会社のかたちをとっているが、たてまえは作家の産直ネットを展開することにある。電子出版は各社とも試みているが、作家独自による運営はe-novelsのみだ。
総会は「運営側」の作家たちが「参加側」の作家たちに経過報告する進行ですすめられた。
当然ながら、今後どう運営していくかが参加各作家に問われることになる。その点は、二次会にも話題もちこしとなった感もある。当方は、体力的な問題その他があり二次会で帰ったので、それ以降の発展については知らない。
じっさいに連載を持っている身としては、そのページを自分でつくることになるわけで、それが可能かどうか、あるいは簡単かどうかが一番の心配事だった。「産直ネット運動」に参加する書き手には、ある一定のパソコン作業の習熟度が要求されている、という実感をぬぐいきれない。建て前はともかく、あるていどローカル・マシーンでファイルを手作りできる能力がないと、やはりまずいだろう。
わたしなどはまったくのビギナーだと思うが、それでも自分のホームページの立ち上げと継続によって、いくらかは身についたことはある。同様の作業をe-novelsサイトの自分関係のページでやればいいと予想できる分は気が楽だ。
このホームページの立ち上げとe-novelsへの参加は、ほぼ同時だった。


かなり無理して未知の領域に踏みだしたが、結果的には良かったと思っている。一年前の時期をのがしてはとても出来なかったのではないか。
とはいってもインターネットは相変わらず、わたしにとって恐ろしい世界だ。スイッチを入れたとたんに何を呼びこんでくるのかわからないブラックホールだと感じることすら時どきある。
自分のホームページにしろ、パターンが決まってしまったので、それほどの労力なしに更新していけるが、これでいいのかという反省は常につきまとう。基本は「読むページ」に傾きすぎだと気になっているのだが、これを脱却する名案があるのか。これまでの発想の転換を迫られていることは確かだ。それとページつくりの創意も。
しかし、これを言ってしまえば元も子もないが、ホームページ更新が本業ではないのだし……。
同じことだと思うが、e-novelsの今後についても、きちんと考えに取り組めないところがある。
話をごっちゃにしているのではなく、問題はわたしとインターネットとのあいだにある「親密度」が一定のレベルに達していないことかもしれない。
ともあれ、総会への参加は、わたしとしては、他の作家の方がたが、創作の発想とはべつの次元で頭をしぼるところに身近に接することができて有益であった。とりわけ山田正紀、貫井徳郎、桐野夏生各氏との意見交換が刺激的であった。
こういう書き方をするので、笠井潔氏から、お客さんで参加しているような怠慢さを責められるのだろうが。

今回の更新は、連載の十二回とクラス・リポート。
一周年であるから記念事業(?)として何かアクセス読者へのサービスでもするべきだが、考えつかないまま、いつもと変わらず……。

 

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