ランキング2024


①魂に秩序を マット・ラフ
②ミレニアム7鉤爪に捕らわれた女 カーリン・スミルノフ
③極夜の灰 サイモン・モックラー
④ほんとうの名前は教えない アシュリィ・エルストン
⑤テラ・アルタの憎悪 ハビエル・セルカ
⑥邪悪なる大蛇 ピエール・ルメートル
⑦キル・ショー ダニエル・スウェレン=ベッカー
⑧死はすぐそばに アンソニー・ホロヴィッツ
⑨恐怖を失った男 M・W・クレイヴン
⑩暗闇のサラ カリン・スローター









ウィンズロウの三部作が完結し、安堵した。誰しものことだと思うが、贔屓のシリーズは、常に二つか三つキープしておきたいもの。その意味で、ウィンズロウの名前は「マイ・リスト」から削除していい次第となる。ケプレルなんかもそろそろ、かな。一方、スローターのアトランタ警察シリーズや、シルヴァの絵画修復師スパイものは、しぶとく持ちこたえている。クレイヴンは「旧作」が復活。好みでいえば、こちらの路線で売り出してもらいたかった、と。『ミレニアム』の最新第七作には驚かされた。4、5、6と根気も尽き果てていたが、我慢した甲斐もあったようだ。8、9も待つぞ。
復活といえば、ルメートルの「新作」である。宣伝文句はーー最初にして最後のミステリ。旧稿の復活をもってミステリからの「訣別」に替える、と大見得をきったところはさすが。ダニエル・ペナックなどに似た作風なので、80年代に書かれたことは間違いない。ヒロイン像は、シモーヌ・シニョレ(一九八五年に64歳で死去)への、ルメートルらしく限りなく屈折したオマージュなんだろう。
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