更新日記2014.02.05
『大菩薩峠』都新聞初出版 論創社
よくぞ復刻してくれました。しかも挿絵つきの快挙。
連載開始から100年がめぐりめぐって。このようなかたちでの「再臨」を、さぞや作者も………
喜んではいないだろうな、中里介山。
作者自身がこれほど大量に、ばっさり一刀両断、初出原稿の削除編集をやりのけていたとは――。そこまで壮烈に、自らの創りだしたヒーロー机龍之助との愛憎迷妄をともにしたのかと思うと、それはそれで見事といほかはない。あらためて、介山居士の巨怪きわまる創作エゴを前にして、眼もくらむ想いだ。
さて、この新世紀ヴァージョンの出現によって、既存の『大菩薩峠』評価は刷新されるのか?
うーむ、面白いところだ。
Share this content:
コメントを送信