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更新日誌2008.08.15

更新日誌2008.08.15

 趣味は何ですかと訊かれてハタと口ごもる。
 毎日PCを30分ほどごちゃごちゃ弄って音楽ファイルをサーチ&ダウンロードしている。これなんぞは趣味といえるのだろうか。おかげで、リスナー的音楽環境は生涯最高レベルに充実してきているけれど。
 これは、執筆環境を良くするという観点からは、むしろ仕事の領域なので。趣味として切り離せるものとはいいがたい。気分転換に音のスイッチを入れるのではなく、もう一日中、聴いているわけだし。
 このところ、Torrentファイルでかなり落とした。意外や、ADFの最新アルバム『パンカラ』まで見つかった。ADFはCCCDばかりで、結局、何枚か買っていたのだ。しかし、計八アルバムを落とせるリンクもあった。見つけるのが遅かったか。
 コルトレーンの「ジャパン・ライヴ」四枚もゲットしたのである。レコード屋で迷ったすえ、買わなかったのは正解なり。なぜか、モンキー・メディア・ファイルで入った。憧れの「マイ・フェイバリット・シング」60分ヴァージョンが四枚目。WAVEに変換して、アタマの十数分をカットして、42分版をつくって、WinAMPファイルで保存した。
 ドヒマなオッサンの趣味世界みたいな話だが、そんなこんなで、昨年あたりから仕事の調子は上っているのだ。上昇気流の要因は、これは、さまざまな音楽の〈力〉の賜物だ。だから、音楽ファイル弄りも、趣味とはいえないんだな。

 ジュネが『泥棒日記』で語ったことは、どこまでが真実でどこからが虚偽なのだろうか。――なんていう、およそ無意味な問い。彼は、どこまでも、語らねばならぬこと、語りと引き換えにしなければ己れが虚しくなることのみを、書きつけたのだ。
 真実は虚偽をもってしか語れない。
 ジュネの頂点は『葬儀』だ。
 なんという小説なのか、これは。頁からたちのぼってくるこの不快な眩暈は。
 『泥棒日記』がジュネの全作品において占める位置は、注釈的な一面も含んでいる。自伝でありながら、そこに自註をほどこしてくる作者の素顔が覗きみえる。とまれ、読みやすくつき合いやすい作品ではある。あつかましくも、作者はこの自伝が「愛の冒険者」による英雄物語であることを、作品内で誇ってさえいる。
 ――というようなことを、いずれ機会があれば、ゆっくりと書いてみたいものだ。

 それはそうと。
 半年くらい前から、動画ファイル再生ができなくなっていた事態。いよいよ本格的に困ってきた。
 諸悪の根源には、WindowsMediaPlayerがあるのだ。これは絶対の真理であろう。
 だから「使わなければいいのだ」の精神でしのいできた。少なくとも、市販やレンタルのDVDを観る分には、WindowsMediaPlayerでも用は足りていた。
 しかしファイルに保存したデータに関しては、WindowsMediaPlayerでは映らない。音しか出てこんのだ。でいろいろプレーヤー・ソフトを入れたり出したりして試してみた。ところが、これが映ったり映らなかったり。原因は見当がつかない。で、どうしたかというと、WindowsMediaPlayerで再生(音だけの黒画面)し、停止ボタンをクリックし、他のソフトを起動して同じファイルを開くのだ。こういう面倒な作業をしてはじめて動画を観ることができる。毎日やってられるような手間じゃない。
 ネットを調べてみたら、ほとんど同じ症状に苦しんでいる同輩が何人かいた。しかし、コレダという必殺の処方箋はないみたいだ。
 そこで、一念発起して、WindowsMediaPlayer以外の、後からインストールしたプレーヤー・ソフトをすべて削除してみた。わからんまま入れてたコーデックもみんなゴミ箱行きにした。
 これでも状態は変わらず。
 異変の一番の原因は、PowerDVDの30日トライアル版にあったような気がするのだが、これはもう後の祭りだ。アプリケーションはとっくに消えてしまっているけれど、なんかトロイの木馬みたいな悪質な妨害コマンドがわがマシーンの片隅に削除されないまま潜んでいると思えて仕方ないのだ。
 以下、省略して書くと。
 WindowsMediaPlayerの動画ファイル再生の問題は、ギャオのサポートページのマニュアル通りやってみたら解決した。
 そうすると今度はですね。ここも一部略していうと、WindowsMediaPlayer11でDVDが再生できなくなってしまった。「DVDドライヴ、デコーダ、およびビデオカードの間でデジタル・コピー保護エラーが発生しているため、このDVDを再生できません」。立派なエラー・メッセージが出ておしまい。
 ここからはもう、本格的なトラブルの領域となった。
 トラブルとは、いちばん単純にいって時間をごっそり食うってことだ。
 ウインドウズ・アップデートをやれと機械がいうから試すと、WindowsServicePack3のインストールをやらされ、これがたっぷり三十分以上。他のカスタム・インストールはもう少し短く済んだけれど、このストレス性の鈍い疲労感はバカにならない大敵なのだ。おまけに、WindowsMediaPlayer11を削除して再インストールする、などなどの付録がついた。自宅労働者の貴重な労働時間がみるみる奪われていく。
 そして。
 思いきり端折っていうと、事態は、これを記している段階で、まったく好転していないのです。おお。

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