更新日誌2009.07.01 壊れちまってもダイジョーブ
ほとんど死にかけのウインドウズ・マシンを貰って、そこに ubuntu9.04 を入れて試用しはじめたんである。
XP では、コントロール・パネルを出すにも、かれこれ五分はかかった瀕死状態だったが、まるごと ubuntu にすると、どうやらフツーに動いてくれている。
しかし元から推奨メモリに不足しているので、老衰ぶりもはなはだしく。時どきデッド・ゾーンに突入しかける無気味さだ。
リナックス全体のウリであるデスクトップ 3D の方面は、最初から諦めているから試してない。
動画再生系のアプリはダメ。マシン自体の限界もあるわけですが、ソフトを試そうとしても、どうも設定がわかりにくくて。まあ、世の評判どおり、DVD に関してはまたまだ、というところか。これは、WINE でウインドウズ・ソフトを入れてしまえば、まったく問題はないだろう。
WINE で WINAMP をインストールしてみたが、どうも順調に作動してくれていない。
思い出してみれば、仮想マシーンを使って ubuntu を試用(あの時はまだv.7 だったか)してから二年近く経っている。だんだん理解できてくるのは、システムがウインドウズよりもずっとシンプルだということ。
次の買い換えは、全面リナックス化かな。しかし OS なしの BTO マシンは、値段の安いこともあるけれど、今のところ欲しくなるようなデザインのものが皆無だ。
ところで、この臨死マシン、壊れちまってもダイジョーブと酷使していたら、エライ目にあったんである。XINE で、ソフトの使い勝手を試すために、ヴィスコンティの『家族の肖像』の字幕なしのファイルを再生していた時のこと。まあ、だいたいよかろうと思って、コントローラーで■ボタンをクリックした。そのとたんに横長のコントローラーそのものが消えたのだ。全画面化するとおかしくなったりして、剣呑なんで出したままにしておいたコントローラー。それが忽然と消えちまった。カーソルを天につけ、地につけ、いろいろ探ってみたけれど、姿を現わさない。そのうち――カーソルの矢印そのものが消え失せてしまったではないか。
このあいだ、動画データはつつがなく再生・進行している。
カーソルがモニターに出てこないので、しばらく放置することにした。どうせ楢山節考のマシンなのだ。よきにはからえ。
他の用事にかかることにして、時おり横目でみるが、事態はそのまま。
しばしのうち、ノート型マシンが異常に熱を帯びてきたことに気づく。あるていど熱くなるのは仕方がないにしても、熱すぎる。のみならず、心なしか、金属の焼けるような異臭すら漂ってくる。
焦った。
これは、ブレーキの壊れた車で坂道を降下していく映画のシーンみたいなピンチじゃないか。
えっ。リナックスの強制終了の仕方を知らんのだ。ウインドウズと同じか。それとも違うのか。じつは、そういう学習抜きで試用していたのだ。
マシンは異臭を放ちつつも『家族の肖像』を再生しつづけている。ランカスターがヘルムート・バーガーと衝突する第一の場面。これはヤバイな。ドライブのエジェクト・ボタンを押すが、当然のことに効かない。さっきから何度もやっていたのだ。何度やってもおなじ。
仕方がない。非常手段である。パワーボタンの長押しに頼る。
これでやっとスリープ状態になってくれた。
しばらく沈静させてから、再起動。メディアを取り出して、一段落する。
こんな壊れ方は困るな。壊れはしなかったけれどね。
想像もつかなかった椿事であった。
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